趣味を仕事にするためのブログ

僕が「好きな事をした方が良い」と人に言い続ける理由

アートとデザインの違いから見る、良いデザイナーを見つける方法と依頼スキル

 
  2017/09/04
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『趣味を仕事に』をテーマに活動中のフリーランスアートディレクター。趣味のインテリア、デザイン、カメラマンをメインに自分の『価値』を使って仕事をしています。このブログでは未来の働き方を考えて、如何にして好きなことだけで生きるための方法や自分の仕事のこと、日々思うことを書いています。
最近作っている家具雑貨のWeb Storeがだんだんと形になり始めています。取り扱う商品のサンプルを自宅にデコレーションして、使い方や質感などを撮影したり分かりやすいコピーを考えたりと、今デザインしているところです。

僕の本職はデザイナーです。
今回のデザインをする上で1番気をつけている事は、BlogやSNSからWeb Storeに来てくれたフォロワーの人達へ向けて、自分が欲しいと思う家具や雑貨を取り扱い、デザインを通してその商品の良さを伝える事です。
まず大前提に「誰へ向けて」これが1番重要なこと。
今回のテーマは「出来るデザイナーとダメなデザイナーの見分け方」です。さらには、デザイナーだけではなくクライアントにも「依頼スキル」が必要で、良いデザインを作るためにはとても重要なことだったりします。

デザインとはロジック

デザインというと、「才能ですね」とか、「カッコいい」とか、「アーティストだよね」とか、その様な印象を持っている人が多いです。僕もよく言われますが、そう思っているなら完全な勘違い。
デザインは感覚やノリではなく、完全にロジカルな計算によって作られています。優秀なデザイナーほど、作ったものをロジカルで構造的に説明することができて、ツッコミに強く弁の立つ人間です。デザインしたものに対して何を言われても答えられる、それどころか相手を納得させてしまうのが出来るデザイナー。

デザインとアートの違い

デザインとアートの大きな違いは、目的が誰かのためになっているか、なっていないかという点。アートは自分(またはパトロン)の資金を使って自分の感覚や思想を自由に表現しています。人を感動させるとか云々あるでしょうが、平たく言うと自己責任の趣味みたいなものです。
一方、デザインは、依頼主(自分の場合もあり)が居て、伝えたい相手(ターゲット)のために、正しくどう伝えるか?という目的が必ずあります。
そう考えると色々見えてくる。

ダメなデザイナーはこんな奴

出来ないデザイナーの共通点は、言われた通りにやるだけ自分よがりな主観的なものを作る、デザインによって伝えたい事が分かりにくくなってしまう目的意識がない、といったところ。IllustratorやPhotoshopなどのスキルが高かろうが相手のためになっていないのでダメな奴です。
他にも、仕事を発注するクライアント側にも同じ様な事が言えます。

付き合って良い相手とダメな相手(クライアント)

いいデザインを作るためには頼む側にも重要な責任があります。頼む人が叶えたい目的が必ずあるから。例えば、センスに任せるとりあえず作って見てみたいデザインの事は分からないからお願い、この様にプランニングも早々に丸投げをする人がいたら要注意。立場を利用してデザインに口を出してくる「依頼スキル」の低い依頼主です。
出来るまで何も考えてなく出来たデザインについて議論を始めようとする。色々散々提案した挙句、素人のよく分からないデザイン指示が来てしまいプランも目的もへったくれもないクライアントお気に入りの作品が出来てしまう。無論ターゲットは置き去り。

ターゲットを置き去りにした有名な失敗例

コンビニエンスストアのこのコーヒーメーカーを見たことがありますか?

これは日本の超有名デザイナーがデザインしたものなのですが、どこの店舗も「ホットコーヒー」「アイスコーヒー」「普通」「大きい」というシールが貼ってある。当初このマシンには日本語表記なかったため、レギュラーとラージのサイズやホットとアイスを間違う人が続出したという。ホットは赤で、アイスは青で表示しているのにも関わらず。

ターゲットが若い人で、英単語を理解できた人や注意深い人なら問題なかっただろうが、コンビニは子供や老人まで全世代がターゲットなので、このように分かりにくさを補完するためにかっこよかったはずのデザインにステッカーがベタベタ貼られてしまうことになってしまったのだろう。

優秀な人は筋が通っている

優秀なクライアントは目的意識が明確で何のためにやっているか目的達成のためのデザインになっているかなっていない場合どうすれば良いか、など、常に冷静で客観的な目線を持っていて、自分の仕事とデザイナーの仕事の境界を理解している「依頼スキル」の高い人です。
この違いは、デザインという表層部分を見ているだけか、目的を伝えるというデザインの本質を見れているかの違いと言える。
よく考えてみたら、本質を見るというのはデザインに限らず全ての事にも言えるのではないだろうか?

最後に

僕はデザイナーの存在は「通訳」に例えるととても分かりやすいと思っています。通訳は伝えたい事を自分の代わりになって表現をします。
デザインはよく似ていて、通訳が伝えたいことを表現する様に、
Web Storeを見たくなる様にデザインする。
商品やサービスの良さをお客さんへ正しく伝えるためにデザインする。
使う人の事を考えてデザインする。住む人の事を考えてデザインする。
デザインする事はカッコいい、オシャレ以前に自分の目的を伝える手段だと思う。伝えたい事がなければ通訳もデザイナーも不要な存在。

デザイナーの見つけ方は「依頼スキル」にかかっている

だから、自分で何かを始めたいと思ってデザインが必要なときは無作為にデザイナーを探したり集めるのではなく、自分がやりたいことについて理解できたり、深く共感してくれることを条件に入れることが大切なことだと思う。

デザイナーに「デザインしたい人いませんか?」と声をかけても集まりにくいのはその理由。そんな事言われても「作業の押しつけ」なんか全然やりたくないし、そもそも「デザインをしたい人」なんていなくて、大切なのは依頼主が「何をしたいかの目的」と「その想い」を明確にする事だと思う。そうすれば「問題解決」が仕事のデザイナー心に火がつき、自分事のように頑張ってくれると思う。


いま自分は、家具のサイトを作るために商品単体の紹介だけではなく、インテリアとしての使い方を自宅で使用するように紹介して良さを表現しようと思って作っています。

インテリアのデコレーションから、撮影、デザイン、コピーライティングなど全て自分で表現してみて挑戦したいと思っています。

自分だから出来る売り方をしたいと思います。
目的とターゲットは絶対に忘れないぞ!

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『趣味を仕事に』をテーマに活動中のフリーランスアートディレクター。趣味のインテリア、デザイン、カメラマンをメインに自分の『価値』を使って仕事をしています。このブログでは未来の働き方を考えて、如何にして好きなことだけで生きるための方法や自分の仕事のこと、日々思うことを書いています。

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